平成29年度 考査B 計画Ⅱ 出題問題予測
計画Ⅰに続き、計画Ⅱについても大胆予測していきます。
平成15年度から昨年度までの出題傾向を分析した結果です。
平成29年度考査B計画Ⅱの問題大胆予測
用途地域:第1種住居地域・第1種中高層専用住居地域
防火地域の指定:準防火地域
敷地面積:およそ1500㎡~1800㎡
建築面積:およそ1000㎡
延べ面積:およそ3600㎡ もしくは およそ6000㎡
道路幅員:10m、4.5m
階数:地上6階、地下1階
建物用途:ホテル、飲食店(レストラン)、物販店舗、事務所、自動車車庫
出題項目:用途規制、建ぺい率、容積率、道路斜線、北側斜線、防火区画(竪穴&異種用途)、直通階段の数、避難階段の構造、内装制限、非常用照明、非常用進入口の構造
解 説
用途地域:第1種住居地域・第1種中高層専用住居地域
正直、用途規制は消去法で予測しました。「商業地域」は平成21年及び平成26年の2回のみの出題となっており、自動車修理工場やドライクリーニング工場といった用途制限の問題とセットで設定されておりましたので、この商業地域の可能性は低いことが想定されます。
また、後述しますが、用途規制はほぼ100%出題されますので、結局のところ建物用途とのセットで設定される模様です。
過去の1種住居&1種中高層セットでの出題は、平成23年、平成19年、平成18年、平成16年となっております。
防火地域の指定:準防火地域
ほぼ間違いなく準防火地域の指定でしょう。
平成26年及び平成21年に“防火地域&準防火地域”での出題がありましたが、いずれも商業地域の指定があったためと思われます。
敷地面積:およそ1500㎡~1800㎡
昨年度はおよそ3000㎡の敷地面積がありましたが、それまでは、大体1500㎡から1800㎡程度の範囲で推移しています。平成17年までは1000㎡程度の大きさでしたが、平成19年以降は予測した規模の敷地面積での出題が続いています。
建築面積:およそ1000㎡
概ね、敷地面積に対して60%から70%程度の規模となっております。計画Ⅱでは建ぺい率の問題が100%問われているため、それくらいに調整されていると思われます。
延べ面積:およそ3600㎡ もしくは およそ6000㎡
過去問の設定では、中規模の3600㎡程度と大規模の6000㎡程度の2パターンが出題されています。
交互に出題されているわけでもないため、これ以上の予測は出来かねますが、平成26年からは比較的大規模(5500㎡から9700㎡)の建築物が出題されております。
道路幅員:10m、4.5m
平成19年までは、「10m、8m」とわかりやすい幅員が採用されておりましたが、平成21年から3年間は「6m、4m」程度の狭小幅員の設定がありました。
直近の過去3年は「12m、6m」程度が主流となっておりますが、やはりなんといっても難しいのは狭小幅員の設定ですので、片方の道路が狭小幅員で、道路斜線制限の際の2A∧35mを問うような問題予測を立てています。
階数:地上6階、地下1階
階数としてもこれくらいが最近の流れです。
実務的というよりも、問題的にこれくらいの規模におさえておかないと、問題用紙が複数枚にわたってしまう懸念がありますね。
出題者側の都合でしょう。
建物用途:ホテル、飲食店(レストラン)、物販店舗、事務所、自動車車庫
建物用途で頻出用途は、物販、共同住宅、事務所、自動車車庫です。
次に多いのが、最近では診療所、飲食店、サービス業を営む店舗です。
その次が、学習塾、老人福祉センターといったところです。
予測では、今年の1級建築士の2次試験の製図課題が「小規模なリゾートホテル」とされたこともあり、“ホテル”としております。
これは、近年のインバウンドの影響もあり、全国的にホテル需要が多くなってきていることから、また、ホテルの容積緩和の動きもあったことなどから、平成17年の出題以来の出題の可能性があるのではないかと大胆予測しております。
といいつつも、頻出用途の対策はしておきましょう。
用途規制
過去出題のない年はありません。99.99%出題されます。
建ぺい率
過去出題のない年はありません。99.99%出題されます。
容積率
過去出題のない年はありません。99.99%出題されます。
道路斜線
過去出題のない年はありません。99.99%出題されます。
※ただし、得点(おそらく3、4点程度)に対する解答に費やす時間(20分~25分程度)の割合(コスパ)が著しく低いので、捨て問とするのが今のところの対策です。
北側斜線
隣地斜線と北側斜線は、平成25年度以降交互に出題されていますので、今年は北側斜線をおさえましょう。
防火区画(竪穴&異種用途)
平成16年以降は、平成26年を除き、毎年出題されています。
竪穴区画の方が出題頻度は高いですが、異種用途区画もぼちぼち出題されています。
特に、平成19年度及び平成17年度は、竪穴と異種用途、両方を問われています。
実務的にも、複合用途建築物が主流となってきているため、両方問われる可能性がないとも言い切れません。
直通階段の数
平成26年以来出題はありませんが、今年あたり復活出題されそうです。
特に、建物用途を“ホテル”と予測しているため、2方向避難の考え方について出題者として色々とワナを仕掛け易い気がします。
避難階段の構造
平成15年以降では、出題されないことの方が少ないようです。
昨年の平成28年には出題されませんでしたが、他に出題されなかった年は、平成25年、平成23年、平成20年しかありません。よって出題確率は80%といったところでしょうか。
内装制限
過去出題のない年はありません。99.99%出題されます。
非常用照明
非常用照明と排煙設備は毎年交互に出題されております。
よって、今年は非常用照明の年です。
といいつつも、排煙設備の対策もしてきましょう。昨年度は排煙設備設置免除の告示が問われるなど、新たな傾向がみられました。
非常用進入口の構造
え?っと思われる方もいるでしょうが、過去に平成15年度に出題がありました。
昨年度は廊下の幅の出題がありましたが、これは新傾向ではなく、平成17年に出題された項目の再出題となっております。
よって、建物用途を“ホテル”予測しているため、非常用の進入口に代わる開口部の構造について問われる可能性があります。
昨年度のようなレアケースである廊下の幅を対策している方は、どうぜならレアケースの非常用進入口の対策をしてみてはいかがでしょうか。
この他
時間に余裕のある方は、以下の項目についても対策してみてはいかがでしょうか。
合格がぐぐぐっと近づくと思います。(といいつも、満点を取る必要のない試験ですので、あまりお勧めはしませんが・・・)
・用途制限:診療所、サービス業店舗、学習塾、老人福祉センター
・隣地斜線制限
・歩行距離
・配線設備
・廊下の幅
予測と言っても、出題傾向を分析すれば、なんとなくみなさんも同様の予測が立てられると思います。
これから考査B計画Ⅱの対策を始められる方は、是非、参考にしてみてください。
決して悪い内容ではないと思います。それでは
GiVerS RYO