注意事項
「1題1題の配点」は、試験元から公式に発表されていないことに加え、検定実施機関の関係者には守秘義務が課されていることから、一切漏れてはいけない情報です。そのため、この記事は、確度は高くとも、推測の域は超えませんので、この点ご理解いただければと思います。
国土交通省が公表している配点
「配点」について国土交通省住宅局が公表しているものは、毎年公開している「建築基準適合判定資格者検定受検案内」に記載があります。
令和元年建築基準適合判定資格者検定受検案内(国土交通省住宅局)より引用
ご覧の通り、考査Aは34点、考査Bは66点となっており、その内訳までは公表されていませんね。
とはいえ、問題の出題数や、解答欄の数から、自ずと配点が見えてくるものです。
考査Aの配点
結論(考査A)
- 1問2点
事実ベースで考察すると、以下のようになります。
事実
- 配点は34点
- 五肢択一の問題が17問出題される
- 解答欄には、正答肢の番号を一つだけ記入する
これは誰でも容易に想像がつきますね。深い考察は不要でしょう。
考査Bの配点
では、気になる考査Bはどうでしょうか。
結論は以下の通りです。
結論(考査B)
- 意匠審査(計画Ⅰと計画Ⅱ)は、1項目3点で、合計42点の配点
- 構造審査(計画Ⅲ)は、1項目4点で、計24点の配点
事実ベースで考察すると、以下のようになります。
事実
- 考査B全体の配点は66点
- 全て記述式
- 解答用紙は、計画Ⅰ、計画Ⅱに関しては、判定欄(◯/✖)と理由欄、根拠法令の記載欄の3列
- 解答用紙は、計画Ⅲに関しては、判定欄(◯/✖)と理由欄の2列
- 計画Ⅰは例年5項目の出題
- 計画Ⅱは例年9項目の出題
- 計画Ⅲは例年6項目の出題
ここからは推測になります。
検定の性質上、合格者は意匠と構造、そして各出題項目についてバランスよく理解している事が求められるため、シンプルに各出題項目には同じ点数が配点されていると仮定します。
すると、考査B全体の出題項目数の20に対して、1項目3点とした場合は、合計で60点となります。あと6点ほど届きませんね。
次に、意匠(計画Ⅰ、Ⅱ)と構造(計画Ⅲ)の配点バランスを考えます。
意匠は14項目×3点=42点、構造は6項目×3点=18点となりますね。
これでは、考査Bにおける構造の配点が意匠と比較して若干軽視されている感じがします。
そこで、残りの6点を構造(計画Ⅲ)へ割り振ります。
すると、偶然か必然かわかりませんが、残りの6点と、出題数が一致(=6項目)します。
最終的に、計画Ⅰは15点、計画Ⅱは27点、計画Ⅲは24点、合計66点の配点だと、試験元としても第3者へ説明がつきやすい国家試験と言えるのではないでしょうか。
また、別の考察として、記述量の多い問題に対して配点を多くしているという可能性も否定はできませんが、上記の考察と天秤にかけたときに、やはり国家資格試験の性質上、説明が付きにくい特殊な配点パターンの線は薄いかと思われます。
みなさんは、どう思われたでしょうか?学習の参考となれば幸いです。